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10Gbpsアクセス回線+Wi-Fi 6の実力を自社で検証。ボトルネックのないネットワークで最大のパフォーマンスを引き出す

株式会社ソフトクリエイト様

システムインテグレーターとしての長年の実績を活かし、IT基盤のコンサルティング、設計・構築、保守・運用までトータルでサポートするソフトクリエイト。アルテリア・ネットワークスのインターネット接続サービスを組み込んだネットワーク提案も行う、ソリューションパートナーでもある。新型コロナウイルス感染拡大によるビジネス環境の変化に対応すべく、UCOM光 ファストギガビットアクセスの回線メニュー上下最大10GbpsとWi-Fi 6対応ネットワークデバイスの導入による自社ネットワークインフラ改修に取り組んだ。
 

ARTERIA光 インターネットアクセスは2022年4月1日よりUCOM光 ファストギガビットアクセスに名称を変更しました

インターネット接続 情報通信業 通信の品質に不満がある トラフィックが増大している
導入サービス

1社専有型による上下最大10Gbpsの高速・大容量インターネット接続サービスです。

会社名
株式会社ソフトクリエイト
本社所在地
東京都渋谷区渋谷2丁目15番1号 渋谷クロスタワー
設立
2012年10月
従業員数
227人(2021年3月末現在)
事業内容
ITに関する総合的なサービスの提供
URL
https://www.softcreate.co.jp/

導入の背景

テレビ会議とリモートアクセス増加でネットワーク品質が悪化

今回、UCOM光 ファストギガビットアクセス上下最大10Gbpsを導入した本社拠点は、ソフトクリエイトグループ全体で700名前後が勤務する。インターネット回線には2009年の導入以来UCOM光の1Gbpsサービスを使用しており、2012年の本社移転以降も継続して使用していた。「業務システムにはクラウドをフル活用する方針で、ファイルサーバーも含め業務システムのリソースは全て社外にある状況。それでも2019年までは全く問題なく利用できていました」(長尾氏)

ところが2020年の新型コロナウイルス対応によるビジネス環境の変化が、状況を一変させた。4月の緊急事態宣言と同時にテレワーク推奨が打ち出され、あっという間にミーティングはオンラインで実施することが新しい常識となった。緊急事態宣言が解除されて出社する社員が増えても、お客様とは会わずにテレビ会議で商談することが普通になっていた。

長尾 聡行 氏

経営管理本部
情報システム部長

社内へのリモートアクセスの増加も大きな変化だった。コロナ禍以前からシステム開発者やネットワークエンジニアはインターネット経由のリモートデスクトップで社内リソースにアクセスして業務を行っていた。この方式は社内のパソコン環境をそのまま利用できるため、自宅のパソコンに追加設定を一切加える必要がない。そのため、これまで出社していた社員も緊急事態宣言発令以降は在宅勤務のためにリモートデスクトップを利用するようになり、急遽ライセンスを買い増すほどだった。

リモートアクセスやオンライン会議が増えるにつれ、それまで快適に利用できていたネットワークが突然切れたり、オンライン会議の画質が突然落ちるといった現象が頻発するようになった。「改善の必要性を顕著に感じたのは、グループ会社2社がたまたま同じ時間帯にオンラインで朝礼を実施した時。音は途切れて何を言っているのかさっぱり分からないし、突然ネットワークから切断される社員はいるしで、これは早急に対策が必要だ、ということになりました」(長尾氏)

導入の経緯

高速なアクセス回線の性能を引き出す社内ネットワーク構成

社内にリソースをおかず、クラウドサービスを活用している状況では、トラブルが発生した時の原因の切り分けは難しい。まずは自社で改善できるインターネット回線を高速化することを決め、UCOM光 ファストギガビットアクセス上下最大10Gbps回線メニューの導入の検討を開始した。

高速化したインターネット回線の性能を最大限に引き出すため、同時に着手したのが、社内ネットワークの見直しだった。「上下最大10Gbps、1社専有型アクセスラインという最高の回線の性能を引き出すために、社内ネットワークがボトルネックになることはあってはならないと考えました」(長尾氏)

検討にあたっては、ネットワークの入り口となるUTMがセキュリティ機能と10Gbpsのスループットを両立すること、次に末端まで1Gbpsを超える社内ネットワーク環境を整備すること、そして利用者の大半が無線LANで接続されていることから、Wi-Fi環境の強化をはかることが考慮された。

結果、UTMについては、利用実績と移行の容易さ、及び価格を考慮し、これまで利用していたUTMの上位機種であるWatchGuardのFirebox4800を採用。コアスイッチにはCisco MS425-32、フロアスイッチには、MS355-48Xと、Cisco Merakiシリーズ、無線アクセスポイントには同じくMerakiのWi-Fi6対応機種であるMR56を導入した。スイッチと無線アクセスポイントをMerakiに統一することでMeraki Dashboardクラウドコントローラーによる一括管理およびネットワークの可視化と監視、ファームウェアの自動アップデートが可能になる。「まず、アクセス回線ありきで、それに耐えうる性能であることは大前提でした。加えて、せっかく導入するなら運用改善できるものにしたいと考えました」(長尾氏)高速かつOFDMA対応のWi-Fi 6導入で、利用者が増えた無線ネットワークの混雑緩和も期待された。

また、ネットワークについては、ONUからUTM、コアスイッチまでを光ケーブルで接続し、有線ネットワークの高速化を図っている。UTMとコアスイッチはそれぞれ2台導入することで冗長化を図り、トラブル発生時にも止まらないネットワークを実現した。一方で、インターネット回線の冗長化は行っていない。「アルテリア・ネットワークスの回線品質であれば、他社回線で冗長化してもそちらを使う機会はおそらく無いと感じていますし、そもそも10Gbpsのバックアップに他社の1Gbpsの回線を引いてもトラフィックがさばききれない。不完全な冗長化をするよりは、信頼できる回線や機器にコストを掛ける方が良いという考え方です」(長尾氏)

ネットワーク設計および機器選定にあたっては、ソフトクリエイトの持つネットワーク構築のノウハウが最大限活用された。「システムインテグレーターとして、お客様に先んじて身をもって検証するという意気込みでした。導入を成功させてお客様向けソリューションとして横展開することは、当然考えていました」(長尾氏)

新しいネットワークで年始のオンラインイベント配信に成功

導入のタイミングは、2020年末に設定された。毎年年始にソフトクリエイトグループ社員が一堂に会して行っていたキックオフミーティングに代わり、2021年はグループ全体で800名が同時視聴する年始挨拶ライブ配信を実施することが決定したのだ。「8月頃からネットワーク構成の検討をはじめました。アクセス回線は申し込めばすぐ引けることは分かっていたのですが、ネットワーク機器、特にUTMの手配が間に合うかが焦点でした」(長尾氏)10月には構成を確定し、回線とネットワーク機器の発注を行ったが、UTMについては、最新機種をファーストユーザーとして導入したことから、納入を11月まで待つことになった。

満を持して迎えたカットオーバーの日、やはりトラブルは発生した。とはいえ、その内容は、通信のパケットの一部がブロックされることでネットワークが時々切れるというもの。問題となっていたパケットフィルターの設定を解除することですぐに解消し、その後は全く問題なく稼働している。「iPhoneから無線LAN経由でインターネットに接続すると、数Gbpsという見たことないような速度が表示され、Wi-Fi 6の実力を実感しました」(長尾氏)目標としていた年始のオンラインライブ配信は800人の同時接続を難なくさばき、全くトラブルなく終了した。

 

導入の効果

ネットワーク品質向上と運用改善を実現

年始のライブ配信では、アクセス回線の10Gbpsのうち6Gbpsの帯域が使用されていた。その後も、就業時間中には平均して3~4Gbpsの帯域を使用しており、そもそも1Gbpsのアクセス回線では発生するトラフィックをさばき切れていなかったことがはっきりした。増速後は、ネットワークの切断やオンライン会議の画質低下などのトラブルも全く発生しなくなっている。

Meraki Dashboardによるネットワーク視認性の向上は、想定通り運用を大きく改善している。「ネットワークのどこが混雑しているかGUI上ですぐに見られるようになって、情シス担当者にとっては夢の世界です」(長尾氏)通信を可視化することで、マルウェアに感染した端末の所在や怪しい接続もすぐに見つけることができるようになり、セキュリティも大幅に向上した。

ウェブセミナーのリアルタイム配信の可能性が広がる

回線速度が向上したことで、これまで回線がボトルネックとなって実施し辛かったリアルタイム配信のウェブセミナー開催も行えるようになった。これまでは、社内スタジオからセミナーを配信する際に社内業務に使用する帯域を圧迫するリスクや、そもそも配信自体が帯域不足で止まってしまうリスクがあるため、動画をサーバーに置くオンデマンド形式のセミナーが中心だった。多人数参加型のイベントや質疑応答を想定したセミナーなど、リアルタイム配信が可能になることでオンラインセミナーの可能性が大きく広がることになる。「回線速度に依存する性能や品質は全て満たしているという前提で組み立てができるので、『これやって速度は大丈夫なの?』という心配をしなくてよくなったのは大きいと思います」(長尾氏)

今後の展開

オフィスの次は在宅でも高速接続に大きな期待

ソフトクリエイトはシステムインテグレーターとしてネットワークインフラ環境を提案する立場でもある。10Gbpsのインターネット回線+Wi-Fi 6の社内ネットワーク導入体験を活かし、自社顧客にもソリューション提案を積極的に仕掛けていく。ネットワークがWi-Fi 6対応で高速化しても、接続するデバイスがまだ対応しておらず、導入を躊躇する顧客に対しては、「デバイスが完全に対応していなくてもネットワーク高速化の効果はあります」(長尾氏)と説得できるだけの導入効果は得られている。

一方で、オフィスのネットワークが高速化したことで、別の悩みも生まれているという。「会社の回線が早すぎて、家にいると『ネットワークって、こんなに遅かったっけ』ってみんな思うようになってしまったんです。在宅よりも出社したほうが、圧倒的に環境が良くて働きやすいって、時代に逆行してるんじゃないかなって」(長尾氏)5Gをはじめとしたどこでも高速に接続できる技術が揃って、ようやくアフターコロナの時代に対応した「どこでもシームレスに接続して働ける世界」が来ると期待しているし、そのためにアルテリア・ネットワークスの技術は大きな役割を果たすと感じているという。

WatchGuardおよびFireboxはWatchGuard Technologies, Incの登録商標です。

CiscoおよびCisco Merakiは米国およびその他の国におけるCisco Systems,Inc.の商標または登録商標です。

iPhoneは米国および他の国々で登録されたApple Inc.の商標です。iPhoneの商標は、アイホン株式会社のライセンスにもとづき使用されています。