株式会社イシダ(以下、イシダ)は1893年にハカリメーカーとして創業し、今日では高度な計量技術を核に、食品・工業・医療・医薬と幅広い分野に事業領域を拡大。「計量・包装・検査・表示・情報・搬送・衛生」の工程におけるトータルソリューションを開発・提供している。
2018年頃より、イシダは既存のデータセンターとWANの信頼性やコストを改善するために、データセンターの移設とWANの全面刷新の検討を進めていた。その実現を支援したのが、アルテリア・ネットワークスの2つのサービス「VECTANT クローズドIPネットワーク」「VECTANT セキュアクラウドアクセス」であり、営業と技術者が一体となった迅速で的確な提案や対応だ。
- 導入サービス
-
マルチキャリアに対応し、インターネットを介さないセキュアな閉域VPNサービスです。
-
お客様のイントラネットとクラウドサービスを閉域ネットワーク経由で接続が可能なサービスです。
- 会社名
- 株式会社イシダ
- 本社所在地
- 京都府京都市左京区聖護院⼭王町44
- 設立
- 1948年10⽉26⽇(創業 1893年5⽉23⽇)
- 従業員数
- グループ全体 4,266名(イシダ単体 1,651名)2024年6⽉21⽇時点
- 事業内容
- 計量・包装・検査機器の研究開発・製造・販売
導入の背景
BCP対策とWAN回線の課題解決が重要な懸念事項だった
「イシダは企業理念に『三方良し(自分良し・相手良し・第三者良し)』を掲げています。この理念の実現に向けて会社のシステムはどうあるべきかを考え、IT戦略を立案・推進することが私のミッションです。当時の重要な施策の1つに今回のデータセンター移設がありました」とイシダの情報システム部 部長の西村 氏は話す。
当時のデータセンター(滋賀県内)は、情報システム部が在籍する拠点と同じエリアにあった。しかし、これでは万が一の災害時には早期の事業復旧が困難なため、BCP対策強化を目的に対災害性の高い遠隔地のデータセンターへの移設を決断した。
「新たなDCへの移設計画を進める中、ネットワークインフラチームから『接続回線をすべて見直すので、数十ヵ所の拠点で使用している『ISHIDA WAN』全体を見直し、刷新する』との提案がありました。改めて見直すと、当時は複数キャリアの回線が混在し、運用が煩雑でWANコストが増加を続けていました。また、拠点によっては回線が冗長化されていないなど、いくつもの課題が明らかになってきました」(西村 氏)。
こうして、データセンターの移設と並行し、データセンターとAWS間の専用線、並びにISHIDA WANの刷新を進めることになった。
導入の経緯
コストと運用負荷の軽減を目的にデータセンターとAWS間の専用線を見直し
滋賀DCとAWS間の接続には、当初からアルテリア・ネットワークスと他社の専用線が使用されていた。
「データセンターの移設に伴い、コストと運用負荷を低減するためにアルテリア・ネットワークスの回線で1本化することにしました。そして、私たちが選んだのが『セキュアクラウドアクセス(専有型1Gbps×2の冗長構成)』です。回線の品質とサポートは満足のいく内容でしたし、何よりもコストを大幅に下げられる提案が決め手でした」(西村 氏)。
移設作業はイシダのインフラチーム主導のもと、アルテリア・ネットワークスが支援し、スムーズに行われた。まず、回線やインフラ機器を先行して設置、その後にERPなどのシステムを移行させ、2024年3月にデータセンターの完全切り替えが完了した。
実際の導入企業にヒアリングし、回線・サポート・企業の信頼性の高さを確信
「新しいWANは、複数企業からの提案を元に選定を行いました。コスト・サポート体制の充実などいくつかの要件をもとに、候補企業を絞り込んだ結果、アルテリア・ネットワークスが最有力候補となりました。ただ、その当時はアルテリア・ネットワークスに関する詳しい情報を持っていませんでした。そこで、アルテリア・ネットワークスに仲介を依頼し、ホームページに載っていた数社の導入企業からインフラチームが直接お話を伺いました」(西村 氏)。
導入企業へのヒアリングを通して、“安心して任せられる会社”との確証を持ったネットワークインフラチームと西村 氏は、アルテリア・ネットワークスへの依頼を決定した。
「ヒアリングの依頼を快く受けてもらえたことに、導入企業とアルテリア・ネットワークスの信頼関係の強さを感じ、またインフラチームもヒアリング内容から安心してWAN刷新をお任せできると判断しました。提案内容などについて問い合わせた際も、スピーディーに回答をいただけた点も選定の大きな理由です。問い合わせから1週間経っても回答の来ない会社も当時はありましたので、印象は良かったです」(西村 氏)。
2018年11月、WAN刷新を開始し、2019年12月に完了した。この期間中、本社と東京⽀社の建て替えや数ヵ所の営業所移転があったが、イシダとアルテリア・ネットワークスで調整を取りながら、全国拠点への展開は問題なく進められた。
導入の効果
刷新されたネットワークは順調に運用中、新たなIT投資の原資も確保
新たなDCへの移転でBCP対策は強化され、拠点とISHIDA WAN間とバックボーンはシンプル化・冗⻑化が図られた。
「アルテリア・ネットワークスに切り替えてから大きな障害もなく、ここまで安定稼働しています。また、コストは削減され、新しいIT投資の原資を確保でき、Microsoft365など働き方改革を実現するための投資に予算を割り振ることができましたので、IT戦略の実現に貢献したプロジェクトになりました」(西村 氏)。
今回の専用線とWANの刷新によってネットワーク全体のパフォーマンスは向上し、コストと運用負荷の低減など、計画通りの導入効果が現れている。
今後の展開
今後のデータ増加に応じて、必要なネットワーク増強の支援に期待
イシダでは業績拡大に伴い、社内データが増加の一途にある。また、製品のIoT化に伴って機器の各種データも今後は社内へ取り込んでいく計画があり、ネットワークの増強が必要となってくる。
「こうしたデータの増加に伴う通信量の推移などを見ながら、ネットワークの増強が必要と判断した際は、アルテリア・ネットワークスにご相談したいです。ネットワークはイシダの事業戦略において重要なインフラなので、今後もアルテリア・ネットワークスの安定した大容量通信のノウハウと迅速で的確な提案で支援いただきたいと思っています」(西村 氏)。
上記は、2024年11月時点の内容です。
本サイトに掲載されている商品またはサービスなどの名称は、各社の商標または登録商標です。
担当営業コメント
お客様のWAN間接続につきまして、コストパフォーマンスと可用性を意識したご提案をさせていただき、お役に立てて大変光栄です。
弊社VPNサービスにおける品質・技術力・提案内容はお客様より高く評価を頂戴し、無事採用いただきました。ご導入後も弊社の技術チームと営業チームが連携を図り、柔軟な対応を心がけております。現在、お客様のビジネスにおいてクラウドサービスの活用が増え、ネットワークの速度および安定性の重要度がますます高まっています。
今後もお客様にご利用いただく通信サービスの品質向上と強化に向けて、営業・技術共々全力でサポートしてまいります。
第二営業本部 西日本営業部 関西営業第二チーム
山崎 瞳