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法人向けインターネット回線の種類と選び方を解説


今では当たり前に使用されているインターネット回線。最近ではテレワークの導入やクラウド化に伴い通信量も増えているため、新しくインターネット回線の導入をしたい、または品質をよくしたいと考える企業も増えています。

しかし、新しく導入する際、どのくらいの帯域が必要なのか、何をポイントに回線を選べばよいのか、迷う方も多いのではないでしょうか。

回線を選ぶポイント

回線を選ぶポイントとして「価格」「納期」「品質」があげられます。「価格」「納期」は簡単に比較することができますが、「品質」に関しては選定者が事前に理解しておくべきポイントがあります。回線品質を確認する上でまずは、「構成の違い」と「帯域の保証内容」に焦点を当てて、本コラムにて解説します。

回線の構成│共有型・専有型の違い

法人向けインターネット回線の提供構成には、「共有型」と「専有型」の2種類があります。まずは、それぞれの違いを解説します。

共有型

共有型はバックボーンからお客様宅内までの回線を何本にも分岐させることで、近隣の複数ユーザーが共有で使用するタイプの回線です。

共有で使用するため安価に利用できるというメリットがありますが、自社以外のユーザーの利用が増えると、通信の遅延や切断といった影響を受けることがあります。例えば、共有型+ベストエフォート型(後述)の場合、1Gbpsとうたっていても共有型の場合は1本の回線を複数ユーザーで共有するので、他の利用者の通信状況によって十分な速度が出ない場合があります。
 
法人向けインターネット回線の種類と選び方

専有型

専有型は、バックボーンからお客様宅内までをユーザーが1本専有で利用するタイプの回線です。1ユーザーで独占できるため、共有型に比べ、他のユーザーの影響を受けにくく、安定して通信をすることができます。昨今の急激なトラフィック増加を受け、安定した通信がより求められるようになり、専有型に移行する企業が増えています。
 
法人向けインターネット回線の種類と選び方
 

回線の種類│ベストエフォート・ギャランティ・帯域保証・帯域確保の違い

法人向けインターネット回線は、「ベストエフォート型」「ギャランティ型」「帯域確保型」「帯域保証型」といった表現で区別することがあります。

ベストエフォート型

ベストエフォートは直訳すると、「最善の努力、最大限の努力」を意味します。契約した帯域は最大通信速度を上限とし、最大限の帯域を提供できるよう努める設計になっています。

例えば、契約した速度が「最大1Gbps」であっても、実際の通信速度は利用人数や通信量などその時の回線の混み具合によって変化するので、必ずしも1Gbps の速度が出るとは限りません。その分、後述のギャランティ型に比べて、低価格で利用することができます。

ギャランティ型

ギャランティ型は、通信速度などのサービス品質が保証されたサービスの事を指します。一定の通信品質や速度が保証されているため、安心して利用できますが、その分ベストエフォート型と比較するとコストは割高になります。常時大量のアクセスが想定されるシステム等に最適です。

帯域保証型

「帯域保証型」は「ギャランティ型」とほぼ同義のように思われますが、「帯域保証型」に関しては、設備(機器やケーブル)を物理的に分ける等の技術的な仕組みによって、その区間は確実に契約した速度で通信できることが保証される場合に多く使われます。

帯域確保型

「帯域確保型」は、通信事業者の運用によりできる限り契約帯域に近い帯域を確保するサービスです。例えば、最大通信速度1 Gbps で100 Mbpsを確保するという契約である場合、サービスで定められた区間は100 Mbpsで通信ができるように通信事業者側で設備増強やトラフィックコントロールを行います。保証の有無や範囲などは事業者によって異なるので確認する必要があります。
 
法人向けインターネット回線の種類と選び方

回線の速度は「回線の構成」と「回線の保証内容」によって、大きく変わってきます。自社の要件を整理し、ニーズに合わせて選定することが大切です。

法人向けインターネット回線の選び方

では、どの構成と保証内容を選べばよいのか、それぞれの費用や利用シーンを比較して、どの回線が適切なのか見てみましょう。
 
法人向けインターネット回線の種類と選び方
 

まとめ

法人向けインターネット回線は、安ければよい、契約帯域が大きければよいという訳ではありません。利用用途に合わせて回線の構成や保証内容を選択することで適切に選定ができます。

また、今回は回線の提供形態と回線の保証の内容から回線を選ぶポイントをお伝えしましたが、遅延値も回線の品質を決める上で重要なポイントとなってきます。実際の遅延値は、公開していない通信事業者も多いため、回線を適切に選定したい場合はまずは専門家に相談してみるのもよいでしょう。
 

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