地震などの自然災害に対するBCP(Business Continuity Plan)対策は、既に実施している企業が多い中、 ウイルス感染拡大等のパンデミックに対してのBCP対策導入や見直しが出来ている企業は多くないというのが現状です。 また、数十年に一度と言われる規模の災害が毎年のように起きている状況を踏まえると、いつ、どのような非常事態が起こっても事業を継続するための対策の重要性は増しています。
またBCP対策の導入が済んでいる企業でも、複数のBCP対策を導入しているために非常時に連携ができない、管理が煩雑になっている等の新しい課題が出てきています。 事業を継続する上では、定期的なBCP対策の見直しも重要なのです。
BCP対策が不十分な場合の影響
サービス提供の継続不可
拠点からの通信を1本の回線のみで行っている場合、回線が切れることによりデータセンターや拠点間の通信、インターネット接続が出来なくなります。 業務に支障が出るだけでなく、コンテンツ配信事業者やEC事業者等、ユーザーからのアクセスが多く集まる企業では、業務に支障が出るだけでなくユーザーへのサービス提供が不可能になります。
データの消失
オフィス等のオンプレミス環境にサーバを置いて運用している場合、大きな災害時にはサーバが損傷することがあります。その際にはサーバへのアクセスができないだけでなくデータも消失してしまい、事業継続に影響が生じてしまいます。
在宅勤務による業務効率低下
万一、災害等によりオフィスが被災してしまった場合には出社しての業務ができなくなります。またパンデミック等の発生によっても同様に出社を制限され、在宅勤務を余儀なくされます。その場合には、会社にあるデータにアクセスできない、Web会議中に固まってしまう等、業務に支障が生じてしまいます。
アルテリア・ネットワークスのご提案 その1
ネットワーク回線の通信断による業務停止を未然に防ぎたい企業には、クローズドIPネットワークとiDC構内アクセスがおすすめです。
回線断が起きた場合に別ルートでの通信を行えるようにするため、各拠点に追加で回線を敷設するか、直接インターネットバックボーンに繋ぐ必要があります。
クローズドIPネットワーク
クローズドIPネットワークは当社独自の閉域ネットワークです。 自社回線以外にもNTTフレッツ、KDDI、ソフトバンク等の様々なアクセス回線をご用意し、VPNのルータと合わせた冗長構成でご提供することが可能です。 冗長構成でネットワークを設計することで片方の回線が切れたとしても、もう一方の回線により通信は途切れず、通常通りの業務を行うことができます。またクローズドIPネットワークを導入することで、iDC構内アクセスやセキュアクラウドアクセス等の関連サービスも利用可能となり、より手厚いBCP対策を行うことができます。
iDC構内アクセス
自社のインターネットサービスを、ハウジングのデータセンター内で提供するお客様に最適なインターネット接続サービスです。イーサネットでバックボーンに直接繋がるため、通常のアクセス回線よりも品質が良く、遅延しにくい点が特徴です。また、サービス提供用のサーバがインターネットに直接繋がるため、オフィスの回線断等が生じた場合でも、サービス提供の継続が可能です。
【関連サービス】
アルテリア・ネットワークスのご提案 その2
サーバ損傷によるデータ消失を防ぎたい方には、セキュアクラウドアクセスをおすすめします。
データを守るためにオフィスより耐震性の高い建物にあるサーバにデータを保存することが重要です。
セキュアクラウドアクセス
拠点からクラウドサービスまでを設計・接続するサービスです。 オフィスで運用しているサーバをクラウド化することにより、耐震性があるデータセンター内にあるサーバでデータを保存・管理することが可能です。 また、クラウド接続にてデータを保存する場合、拠点から離れた場所にサーバを設置するため、その間の回線の接続が切れる等の新たなリスクが発生します。そのリスク対策として社内でサーバを運用しつつ、一部のデータをクラウドで保存をする「ハイブリット運用」もおすすめです。
【関連サービス】
活用事例
拠点側回線の通信断による業務停止リスクを低減する場合、システム基盤を拠点に設けないことが重要です。下図のようにクローズドIPネットワークを基盤として、ComSpace(データセンター)、iDC構内アクセス、セキュアクラウドアクセスを組み合わせることで、マルチクラウド/ハイブリッドクラウド環境を実現することができます。
【関連サービス】